本の紹介 裏切られた自由 Freedom betrayed
裏切られた自由 Freedom betrayed
- 裏切られた自由 上 ~フーバー大統領が語る第二次世界大戦の隠された歴史とその後遺症
- 草思社
- Digital Ebook Purchas
フーバー元大統領が、20年余りの歳月をかけてまとめた「大事業」だ。
第二次世界大戦・太平洋戦争は必要のなかった戦争だったと言われたらどうだろう?
戦争を起こさないように走り回った人々の思いを無碍にされ、駆り立てられたものだとしたら?
あの戦争は日本だけでなく、ヨーロッパもアメリカも総力戦だったことがわかる。
そして、当時の日本の首相たちはなんとかアメリカとの戦争を回避しようと在日大使館の職員もなんとかアメリカとの間を取り持とうとあらゆる手を尽くすも戦争へと駆り立てられてしまった、当時のアメリカ大統領によって。
そして、その大統領がソ連を国として承認したことで、共産主義が世界中に拡散されたと本書は訴える。
それは、その後の歴史を見ても「自由に対する裏切りだ」と。
ちなみにその大統領がアメリカの偉大な大統領のトップ5には入っていると言うことは、この本の事実はアメリカでも認識されていないのだろう…
もしくは重要視されていないのかもしれない。
総力戦の戦争が回避された場合、その後の冷戦なんてものもなかったのだろう。
東西や南北に分割された国は?
土地を奪われた国は?
中東の争いは?
どうなっていたのだろう?
一般市民には到底手の届かない情報を知るからこそ歴史の転換点やある種の意図を持った誘導なんてものも見えてきてしまう。
当事者のいない条約や会談が多すぎて、ビックリするのだが、とある国を取り巻く大国が「反社団体」のようで恐ろしすぎる。
半世紀の眠りから目覚めて日の目を見た「大事業」。
アメリカ視点で見たあの戦争に隠れた思惑や人間関係がわかると、それぞれのテーマで書かれた本の理解が深まるのでは?
国民に人気があるからと言って有能なトップとは限らない。
だれかの思惑と操作で思い込まされていることもあるのだから。
特に、一般市民は高い視座と正確な情報を持たないと踊らされることになるのだが。
上下巻の分厚い本だけど、当時の資料はもちろん、意図的になくなっているだろう記録なんかもフーバーの手によって書き残されているから当時のアメリカとアメリカから見た世界を知れる。
テーマごとに細かく切ってあるので読みやすいので、気になる部分だけを読むのもよい。
- 裏切られた自由 上 ~フーバー大統領が語る第二次世界大戦の隠された歴史とその後遺症
- 草思社
- Digital Ebook Purchas
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