本の紹介 月下の恋人

月下の恋人
浅田次郎の短編集。
収められた浅田次郎の話は本人も言っているが、古臭い。
その古臭さは説教くさくなく、「昔はよかった」「あの頃はよかった」と言わせてしまう雰囲気がある。
誰にでもあるような、それでいて忘れているしみじみとした慕情とでもいうべきか。
古き良き時代を垣間見る小説たちだ。
浅田次郎の小説を通して、男性は恋愛をこんなふうにとらえているんだな、と思う。
好きな女性を大切にできないのに、別れた後別の男性と付き合うと考えるとひどく惜しくなる。
でも、大切にできない自分にちょっとした言い訳と自己憐憫…
いや、大切にしたらいいじゃん、と女性目線では思う。
覚悟をちょっと決めればいいだけなのだから。なのに覚悟も決めずにズルズル、そして未来をウジウジと…はっきりしろと言いたくなっちゃうな…
そう考えると女性の方が誰とともに歩くかで人生が変わるのだから、覚悟を決めてしまうのだろう。まさに女は度胸(笑)
「回転扉」の女優がいうように、「人生はひとつ、私はひとり」なのだ。
夢を見れても別の人生を歩めるわけではない。
あの日の月下の恋人は自分たちの分身だったとしても、ただ羨むしかないように。





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