国際結婚はキラキラだけじゃない!山あり!谷あり!闇もある!?

ガーナ人イスラム教徒と国際結婚して日本で、多様性と異文化、多様な価値観に揉まれながら生きる非イスラム教徒の日本人妻のブログ

1/8 差別意識が透けて見えてしまったよ

以前、ハローワークやエージェントを通じて仕事を探していました。
その過程で、応募した会社さんの反応で


異文化理解は仲良くすることなのか


と考えさせる出来事に出会ってしまったのです。


あるとき履歴書を送付した1社から、連絡がありました。




書類選考、筆記テスト、面接という3段階の試験を行う会社です。
メールを読んでみると、


筆記テストを送付します。提出日は・・・


と書いてありました。
なるほど、と思い、メールを受け取った旨、返信して、添付ファイルを開けました。
英語を使ったお仕事なので、英文翻訳、英語筆記はあって当然でした。
問題は内容で、技術系の英語を使ったお仕事にもかかわらず、


善悪はどのように教育されるのか


という内容でした。
技術系にもかかわらず、これは一体どういうことかと思ったんです。
最後の問題を見ると


『弊社ではイスラム教徒や異なる価値観を持つ人々と仕事をしなければいけないことがあります・・・』


という、一文から始まっていました。
冒頭の一文ももちろんですが、文章を読んだ瞬間、頭のねじが弾けとんだ音がしました。


ここで問題文の内容を詳しく書くことはしませんが、この問題が出してきた会社の


・意図
・感情
・隠そうとしている差別意識


なんてものを勘ぐってしまったのです。



4/4 言葉に神は宿るのか?

イスラム教の神、アッラーにはアッラーやアッラーフを含んだ99の呼び名があります。
それらの名前は


99の美名


とも呼ばれます。
どんなものがあるか紹介します。


AS-Salam : 平和をもたらすもの
AL-Latif: もっとも慈悲深きもの
Al-Basit:  広げる者、惜しみなく与える者
Al-Mumit: 死をもたらすもの
Al-Mubdi’ : 創造主


全知全能の神とはよく言ったもので、創造から死を与えるまで一人の神様の役割なんですね。
まちがっても、99人の別の神様にはならないのですね。





じつは、これらの名前なんですが、東京国立博物館で行われた


イスラーム王朝とムスリムの世界展


で展示されていた飾り物に刻まれていました。

また、イスラム教の人の挨拶の中で、「こんにちは」の意味する


アッサラーム・アライクム


という言葉があります。
この前半の「アッサラーム」は99の美名の


平和


から来ているのでしょうかね?
もしそうであれば、飾り物にしろ、普段からかわすことばにしろ、


神様は身近にいる


のでしょうね。
ちなみに返しの「こんにちは」は


ワ・アライクム・サラム


というのだそうです。
こちらにも99の美名「平和」が響きますね。




↑↑平和ってどういう状態なんでしょうね?



他にも、イスラム教徒がよく使う、


インシャーラ― (神のお導きのままに)


マーシャーラ―(良いことがあったときの「おめでとう」)


という言葉もよく聞くと「アッラー」という音が含まれています。


日本にも言霊ということばがありますし、聖書でも


まず言葉があった


と天地創造が始まります。
と言うことは、


言葉、魂、神様は意外と身近に存在している


ものなのかもしれません。

3/4 99の美名とは?

イスラム教における唯一の神、アッラー。
アッラーというのは神様の名前ではなく、


神様


という意味です。
ここまではよく知られている話ですね。
我が家でこんな本を発見。


“99 names of Allah”


アッラーの99の名前・・・・
知ってました?アッラーにはなんと99も名前があるんですって!?
この本を見た時に思ったことが、


99も名前があったら、日本じゃ99人の別の神様になっちゃうんじゃないの?


ということです。



↑↑ 日本だけじゃなく世界には神様がいっぱい…


ムサさんに言ってしまったら、目を丸くして、


“ミナミさんはわかってない”


と残念そうに首を横に振られてしまいました。


“神様は一人だけ。99の名前があっても神様は一人。それなのに、なんで99人の神様になっちゃうの?”


だって、日本には800万人の神様がいるんだから、神様が一人増えようが99人増えようが大したことないって言っても平行線をたどるばかり。
こればかりは生まれ育った環境で培われる感覚で、私が歩み寄れてもお互いに一生わかりあえないんだろうな、と思います。


アッラーにたいして「アッラーフ」という呼び方もあります。
ムハンマドがイスラム教を広めていた時代、アラビア地方には


偶像崇拝の多神教


もあったようなんです。
イスラム教では偶像崇拝は認めていないし、現代のイスラム過激派が偶像破壊をするニュースも以前はテレビを騒がせましたね。
そういう意味でも「偶像崇拝の多神教」なんて一番イスラム教とは縁遠い存在です。
「アッラーフ」はその「偶像崇拝の多神教」のなかで


最高の神


という意味でしられていたようです。


ムハンマドの広げたイスラム教では神々のなかの最高神ではなく、唯一神ですべてを創造された方であり、あらゆるものの統括者であるとしています。


面白いのは多神教の最高神の時にはアッラーフにもこどもがいたということです。
イスラム教の唯一神となってからは、「神の子」も認められていません。


なので、イエス・キリストはイスラム教の中では神の子ではなく預言者の一人として存在しているのですよ。



↑↑ということは日本の神様の親子関係も認められませんね