サウジアラビアと日本の合作アニメーション映画 〜 ジャーニー その1
サウジアラビアと日本の合作アニメーション映画、ジャーニー https://journey.toeiad.co.jp/
を見ました。
新宿バルト9という映画館で公開しています。
音声は日本語、英語字幕です。
誰でも一度は声を聞いたことのある有名な声優さんが声を担当しています。
声優さんを好きな人は見に行きたいと思うかもしれませんが、なかなか難解な映画です。
というのはこの映画はコーランにある象の章をもとに作られていて、非常に宗教色が強くて、宗教に関わる部分がどうしても理解しがたいのです。
宗教的な話は後回しにしますが、象の章というのは5行で終わる短い章です。
その短い章を2時間ほどの映画になっているので、映画には主要な登場人物とその家族や友人、主人公の後ろ暗い過去なども描かれます。
基本的には侵略者と戦う信心深い人々の話です。
〜あらすじ〜
主人公の青年アウスは両親と妻、生まれたばかりの息子とメッカで暮らしているが、子供の頃は盗賊団の1人だった。
盗賊団から同じ年頃の少年と一緒に逃げ出すが、たった1人で逃げ出すことになり、メッカのある家に泥棒に入ったところ、その家の家族として迎え入れられたのだった。
家族と平和に暮らしていた頃、アフリカ大陸からやってきた象の軍隊がメッカを侵略しようとやってきたので、自分を拾ってくれた家族に恩を返そうと多くの若者と共にメッカを守る義勇兵に志願する。
義勇兵となったところに、1人見知った顔を見つけますが、それがかつて盗賊団から一緒に逃げようとして途中で捕まってしまったヅララだった。
序盤のあらすじはこんな感じです。
日本のアニメーションで育った人からすると、アウスとヅララは初めは反発するも、一緒に戦うことになって、共に勝利を収め…というイメージが湧くかもしれません。
特に初めは反発するも…では2人で戦うシーンがあります。
日本のアニメーションでもよくある人間離れした動きの戦いです。
2人のメインキャラクターとその関係性、2人の序盤の戦闘シーンを見て、
サウジアラビアって日本のアニメを大好きなんだな
としみじみ思いました。
アフリカから渡ってきた象の軍隊と戦う時も然りです。
メッカ側とアフリカ側で代表戦なんていうのもあって、「メッカの伝統的な戦いのやり方」という説明もありますが、戦闘シーンはどれも一度は日本のアニメーションで見たことがあると感じられますし、キャラクターの設定も敵方含め日本人から見て違和感がありません。
「日本のアニメにいるいる、こういうキャラクター」と納得します。
日本との合作で、監督も日本人なので、当然と言えば当然かもしれません。
日本のアニメと大きく異なるのは、この作品の中に、
宗教的な要素
多く含まれることです。
その宗教的な要素こそ、アニメーションという日本が誇る技術技法を通しても、
この作品、いまいちよくわからない
という感想を抱くことになりました。
私は夫と結婚してある程度イスラム教を学んで、多少なりとも知識はありますが、それでも、異文化を理解することの難しさを痛感する作品でした。
日本との合作なためか、全体的な話の運び方は理解できるんですが、宗教的な話が出てくると、
神様や信仰などの根本的な共通認識がない
ことから咀嚼するまでに時間がかかります。
どういうところが難しかったのかを明日以降書いてみたいと思います。
個人的にはサウジアラビアやイスラム圏での評価をちゃんと聞いてみたいです。

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