本の紹介 聖断 天皇と鈴木貫太郎
聖断 天皇と鈴木貫太郎
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- 聖断天皇と鈴木貫太郎 (文春文庫)
- 文藝春秋
- Digital Ebook Purchas
鈴木貫太郎の生涯から見る日本の日清日露第一次世界大戦から太平洋戦争の敗戦までと昭和天皇の軍の統帥者としてそして、統治者としての姿。
戦争に駆り出されたり生き残った人々の証言だけでは知ることのできない国を平和に統治したくとも自らの意思に反し勝手に動いてしまう手足と日本や世界を飲み込んで行く大きな潮流。
海軍大将でありながら望まれて昭和天皇の侍従長へ転任、そして戦争を終わらせるために昭和天皇に切望されての内閣総理大臣への就任。
就任時は77才という戦前戦後通じて最高齢の内閣総理大臣だった。
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戦争を終わらせるためという最大ミッションを抱えた鈴木貫太郎は就任早々、アメリカ大統領だったフランクリン・ルーズベルトの逝去にあう。
敵国の総大将ルーズベルトの逝去に対し、日本を代表し哀悼の意を表し、世界を驚かせる。
日中戦争前後からは「ここでやめておけば戦争にならなかったよね」という点がいくつも存在した一方で、戦争に突き進んだのは社会が望んでいたんだと思わざるを得ない。
望んだのは国民か、敵対していた国か?
そのどちらもかもしれない。
時代に翻弄されつつも、軍人としても大きな功績を残し、侍従長から総理大臣として昭和天皇の意向を実現するために奔走するが、天皇が何を思い、何をしたかったか、してほしくなかったか、その思いを実現すべく奔走した人たちを日本国民は正しく知らないのだろう。
翻って戦時中と比較される昨今、国民の行動や考えが目指すべき、あるべき姿の実現の足を引っ張ってるってことはないのかしら?
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