本の紹介 あのこは貴族
本の紹介 あのこは貴族
山内マリコさんの小説で、映像化作品。
東京の名家に生まれて育った生粋のお嬢さんと田舎から大学で上京、その後経済的事情で退学夜の世界で生きたこともある女性、普段は隔絶された世界に生きる2人の女性の邂逅は一体何をもたらすのだろうか?
田舎からの上京組の苦労や感覚は今も昔もあまり変わらないのかもしれない。
隔絶された世界に生きるお嬢様の世界も前時代的に感じるということは変わらないのだろう。
無限の選択肢と可能性がありそうで、実は決まった価値観しか受け入れられない。
1人の男性を通じて邂逅せざるを得なかった2人は、非常に大人な選択をする。
なぜなら男性側もまた世界と価値観が合う選択でなければ許されない世界に生きているからだ。
男性に対するちょっとした知らしめは2人の女性が全てを知っているということを言葉ではなく態度で示されるのだからゾッとするだろう。
さて、自らの選択でなければ多分人は幸せになり切れない。
幸せになるためには、一歩を踏み出さなければいけない。
世界が違う2人の女性の相容れない話ではなく、女の敵は女の話ではなく、世界に数多いる自らの幸せのため自らで歩み始めた女性のうち2人の選択を描いた物語である。
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