国際結婚はキラキラだけじゃない!山あり!谷あり!闇もある!?

ガーナ人イスラム教徒と国際結婚して日本で、多様性と異文化、多様な価値観に揉まれながら生きる非イスラム教徒の日本人妻のブログ

本の紹介 生理用品の社会史





生理用品の社会史 


女性にとって月1回1週間、人生の半分以上を付き合う事になる月経を処理する生理用品はどうやって進化してきたのか。


この本を読むきっかけはケニアのスラムの女子が初潮が始まると処理方法が十分でないため、学校に行けなくなり、そのまま退学してしまうこと、女子たちは学校を続けたいのにも関わらず(ケニアのスラムだけの問題ではないが)で、


「どういう処理方法だったら適切なのか」を聞いたところ、


「使い捨てナプキンと回収箱を一緒に普及させ、焼却処理すること」という回答をもらったことだった。


スラムで使い捨てのものを手にするのは贅沢なんじゃと思うかもしれないが、洗って繰り返し使うタイプの物だと場所柄衛生面の心配があるのと性虐待につながると聞き驚いた。


月経の不浄観は国も宗教も問わず女性は付き合わされてきたのだが、現実問題として月経があるが故の性虐待とも戦わなければいけない女性がいるのかと暗澹たる気持ち。


日本においても月経をめぐる不浄観が用品の進化を妨げていて、今の生理用品の原型ができたのが約60年前、アメリカから40年遅れだそう。ということは、ようやく100年が経つ事になる。




しかも水洗トイレにそれまで使っていた脱脂綿が詰まってしまうという問題を解消するためだったとか。
日本での60年の企業努力も並々ならず、生理が原因で学校を退学することもない日本の生理用品、これからも進化を遂げていくのだろう。


ただし生理痛については黄帝内経にも記されているそうで、生理用品だけではどうにもならない体や心の不調には個人だけでなく、生理用品が発展してきたように社会全体で向き合うことが必要な時期に来ているんじゃないかなと思う。